「クラスター感染させる飲食店とさせない飲食店の違い」をデータで見る
- 2021.08.03
皆さん、こんにちは。鴻池新田の心療内科「心のクリニック三木医院」の院長、三木です。
7/10のブログでも書いたように、“デルタ株”の脅威が全国に(特に東京で)広がっていますね。
それもそのはず、東京の居酒屋では堂々と夜8時以降も酒類が提供され、皆でオリンピックを観ながらワイワイやっているというのですから、無理もありません。
…さてここで、厚生労働省が調査した、クラスター感染している飲食店としてない飲食店は何が違うかを、以下に記載しておきます。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000806494.pdf
①クラスター感染してない飲食店は、感染対策(消毒設備やアクリル板設置など18項目)を行っていると答えた割合(感染対策遵守率)が高い(p<0.001)。
②その18項目の感染対策のうち、クラスター感染予防に有意な対策は、P値が0.001以下(=とても高い確率)だけ抜粋すると(下記%は対策してた店の割合、クラスター感染アリ vs. ナシ)、
・スタッフは就業時に体温測定と体調確認をしている:54.5% vs. 100%(p=0.001)
・トイレなど公共の場に消毒整備を設置している:50% vs. 100%(p<0.001)
・他のグループとの距離を1m以上とっている:18.2% vs. 94.7%(p<0.001)
・他のグループとの間にアクリル板が設置されている:9.1% vs. 89.5%(p<0.001)
・飲食時以外はマスクを着用するよう客に促している:33.3% vs. 89.5%(p=0.001)
③その18項目のうち、クラスター感染に“有意ではなかった”感染対策は、
・入店者に対しての体温測定と体調チェック
・ビュッフェスタイルの提供無し
・喫煙スペース無し
・窓やドアを常に開けている
・・・という事です。
冒頭のTwitterでさらされている居酒屋は、この対策の有意と無意味の対策を全て真逆でやってそうですね。
皆さんも、もし止むを得ず外食するのであれば、こういった対策がされてあるかどうかをチェックする方がいいと思われます。
それでは今日も一日、感染対策に努めていきましょう。