漢方薬・サプリメント・医薬品のドーピングリスク

  • 2021.07.25

皆さん、こんにちは。鴻池新田の心療内科「心のクリニック三木医院」の院長、三木です。

さて、1年遅れで東京オリンピックが無事(とは決して言えない中で)開催されましたが、アスリートの皆さんが無自覚にひっかかってしまいかねないのが「ドーピング」についてです。

医師向け情報サイト『m3.com』で、2019年8月に配信された早稲田大学スポーツ科学学術院教授の赤間高雄氏へのドーピング関連のインタビュー記事が、2年経過した今週、週刊ニュースランキング1位になっておりました。

https://www.m3.com/clinical/news/696453

以下に(自分の備忘録もかねて)要点をまとめます。

①漢方薬は、アンチ・ドーピングの立場からすると避けたい薬だ。麻黄(まおう)などの明らかな禁止物質だけでなく、生薬の主成分以外に“全物質が明らかなわけではない”ため、「禁止物質が入っていない証明」が困難。

②サプリメントも同様に、検査上これまで大丈夫だった薬でも、製造ロットが違うだけで陽性反応が出てしまった事例が日本でもあるため、「ドーピングの危険がないという保証」が困難。

③医薬品については、リスクを避ける方法はある。使いたい薬剤の使用可否を知りたい時は、『Global DRO』というサイトを利用すると良い。このサイトは、主要国のアンチ・ドーピング機関が共同で運営しているサイトで、内容が信頼できる。

https://globaldro.com/JP/search

サイトから簡単に調べることが可能。試しにADHD治療薬「コンサータ」を調べると、アウトでした。

④最新のアンチ・ドーピング規則に関する知識を持つ薬剤師は「スポーツ・ファーマシスト」という認定資格を持っており、ネットで最寄りの有資格者を検索可能である。

https://www.sp.playtruejapan.org/

この真ん中の「スポーツファーマシストに相談」→「スポーツファーマシスト検索」から入る。

いかがでしたでしょうか。特に『Global DRO』については、薬の名前で簡便に検索しやすく、今後も使えるツールだなと思った次第です。

それでは皆さん、今日も一日、感染予防に努めていきましょう。

PAGE TOP