ファイザー製ワクチンの、変異ウイルスへの有効性について

  • 2021.05.16

皆さんこんにちは。鴻池新田の心療内科『心のクリニック三木医院』の院長、三木です。

医師向けポータルサイト「ケアネット(CareNet)」での、医師が閲覧しているニュースランキング今週1位が、表題の「ファイザー製ワクチンの変異ウイルスへの有効性」を検証した文献の簡易翻訳記事でした。

元文献は、世界で最も権威ある医学雑誌の一つ、The New England Journal of Medicine(NEJM)からのものですので、信頼性はかなり高いものと思われます。英文ですが下記にリンクを貼ります。

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2104974

その内容を簡略化してまとめると、以下のようになります。

イギリス変異株に対しての感染予防効果:

1回目接種後⇒29.5% 2回目接種後14日以上経過後⇒89.5%

南アフリカ変異株に対しての感染予防効果:

1回目接種後⇒16.9% 2回目接種後14日以上経過後⇒75.0%

イギリス変異株に対しての重症化予防効果:

1回目接種後⇒54.1% 2回目接種後14日以上経過後⇒100%

南アフリカ変異株に対しての重症化予防効果:

1回目接種後⇒0% 2回目接種後14日以上経過後⇒100%

全ての新型コロナウイルスに対しての重症化予防効果:

1回目接種後⇒39.4% 2回目接種後14日以上経過後⇒97.4%

この結果から言えることは、『ワクチンはイギリス変異株にも南アフリカ変異株にも効くが、南アフリカ変異株にはやや効果が弱い』、『ワクチン1回接種しただけだと効果が弱い』、 『2回接種しとけば重症化はまず防げる』、といったところでしょうか。

もっと早く皆さんにワクチンが行き届けば、重症化せずに医療崩壊も防げるのにな…と思わずにはいられません。

とはいえワクチン接種したからといって感染しなくなるわけでは決してありませんので、引き続き、ワクチン接種した人もまだしてない人も、日ごろのマスクおよび黙食の習慣を徹底するようにお願いします。

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